キャリアクエスト

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4人に1人が転職したことを後悔?転職で後悔しないために

こちらのWebサイトは移転しました。

gonshiです。

 

随分と古いデータですが、2012年に日本労働組合総連合会が調査したデータによれば「実際に転職をした人のうち、4人に1人が転職を後悔している」と言います。

今回は「転職後の後悔」がテーマです。僕も後悔したことがあり、結果的に3か月で再転職をしました。その気持ちは痛いほどよく分かります。入社前の「やっぱり辞めた」はまだ許されても、一度入社してしまえばそれはありません。

転職後の後悔が起きるメカニズムを解明し、論理的なアプローチから回避することを考えます。

 

目次

 

今回の記事ですが、以下の記事を参考にしています。

wol.nikkeibp.co.jp

 

転職後の後悔は何故起きるのか

転職後の後悔というのは「入社前に抱く高い期待とモチベーション」と「入社後に知る現実」との間にあるミスマッチやギャップが原因となって起こります。

この時に感じるミスマッチやギャップが最終的に転職後の後悔へと膨らんでいくのです。

入社前にできることは、これらを少しでも減らして最小化する努力と言えます。す。

 

転職で後悔しないための対策

転職活動の末、得られた内定を承諾するかどうかの決断や判断というのが「転職後の後悔」の引き金になっていることを考えれば最初のポイントだと言えます。

このタイミングで「内定辞退」を決断しておけば「転職後の後悔」も回避できたかもしれません。志望度が高い企業からの内定であれば、悩むことなく即承諾してしまうと思いますが、内定を承諾する時は慎重になるべきです。

 

根本的な問題:入社前は情報が不足している

入社を決定する大事なタイミングにも関わらず、その判断を正確に下すための情報というのはあまりに少ないのです。

いくら希望通りの職種・役職・仕事内容・勤務地・年収など希望条件を手に入れることができたとしても、実際に働いた経験がないがゆえに判断を誤ることがあります。

逆を言えば、それを埋め合わせるほど質的にも量的にも十分な情報があれば、内定承諾時の判断をもっと正確にすることができ、「転職後の後悔」のリスクを最小化できる可能性があります。

 

入社前にできることや入手できる情報には限りがある

結局のところ、僕たち転職者が入社前にできることというのは限られていて、入手できる情報も限定されています。

僕の苦い経験ですが、内定承諾のタイミングで最終面接の面接官(取締役)に内定承諾するまで執拗にメールをさせてもらい、質問も出尽くすまでざっくばらんにその企業のこと、仕事のこと、部署のことを色々と聞き出したことがありました。答えられない質問には現場の責任者や担当者が代わりに答えてくださり、僕としては入社前に感じていた不安を取り除くことができたと思い、自信を持って内定を承諾しましたが、結果は3か月で退職しました。

僕の例で言えば、質問をしすぎたために転職先の企業イメージが向上してしまって、過度な期待をしてしまったかもしれません。期待が高かっただけに、現実との乖離がより大きくなってしまい、転職後の後悔へと繋がった気がします。入社前の行動によってミスマッチやギャップを少なくする努力は可能ですが、ここをゼロにすることは簡単ではなさそうです。

面接官に「うちの会社・部署は風通しがいいよ」と言われたとしても、職場の雰囲気に対する感じ方は人によって全く違います。ある人には風通しがよい職場でも、自分にとっては「風通しが悪い」と感じることもあるはずです。人の主観的な感想や意見ほど慎重になって判断すべきだということです。

 

同じ悩みを繰り返す人が半数以上もいる

最初の記事に戻ります。

これは目を疑いたくなる調査結果です。例えば「年収が低いこと(待遇の悩み)」を理由に転職活動をしていたにも関わらず、何故か転職後にも同じ悩みを繰り返している人がいます。

これと同じように同じ悩みで転職後にも悩む人がデータによれば半数以上もいるそうです。

・「労働環境」に悩んで転職した人
→ 転職後にも「労働環境」にギャップを感じている割合 57.6%

・「人間関係」に悩んで転職した人
→転職後にも「人間関係」にギャップを感じている割合 53.3%

・「待遇」に悩んで転職した人
→転職後にも「待遇」にギャップを感じている割合 50.6%

・「仕事内容」に悩んで転職した人
→転職後にも「仕事内容」にギャップを感じている割合 50.0%

(出典:日経ウーマン

「年収が低いこと」に悩んだ人は転職をする際に「年収が高い企業」を軸にして慎重に転職先を決めたはずなのに、また同じことで悩んでしまっている現状があります。

これは、どうしたら防ぐことができるのでしょうか。

情報の取捨選択と転職理由の明確化がポイントだと僕は考えます。

前者は沢山の情報のなかであっても自分の意思を貫くこと、惑わされないことです。年収に悩んで転職活動をしていたならば、まずはその悩みを解消することに主眼を置くべきです。

後者も本質的には前者と似ていますが、転職活動中は常に何のために転職しようとしているのか、その転職理由を明確にすることです。

転職活動中、思いもよらない求人を見つけて、気持ちが流されてしまうことがあるかもしれません。本来の転職目的を見失うことなく、情報を取捨選択していくことが感がられる対策だと僕は考えます。

 

ネガティブ転職ほど要注意

転職には「ポジティブ」な転職と「ネガティブ」な転職の2種類があります。

ポジティブ転職とは、「やりたいことがある」、「夢を叶えたい」と前向きな理由を持った転職のことです。「転職をきっかけにキャリアを変えたい」という強い気持ちが推進力となって、転職後に多少のギャップがあったとしても許容できる場合があります。

一方、ネガティブな転職とは、「〇〇さんが嫌だから」、「△△が合わないから」と何処の企業でも起こりそうな問題を理由に転職する場合です。

これはあくまでも本音の部分であって、実際の面接で話すような建前の転職理由のことではありあせん。

ネガティブな転職の場合、その企業に完全に惹かれて入社したというよりかは、「現職を早く退職したい」と悪く言えば「逃げ」ともいえる形で入社していることがあります。

そうなると、下調べも十分でないまま入社を決めており、また同じことで悩んで転職を繰り返す危険があります。

 

8.6%が再転職を検討している現実

さらに、ギャップが原因で再転職を検討している人の割合は、転職者全体の8.6%にのぼりました。

(出典:日経ウーマン

記事によると、8.6%の人がミスマッチ転職によって再転職を検討しています

転職後に後悔を感じてしまった場合、その後悔を押し潰しながら現実を受け止めて仕事を続けるか、すぐに再転職するかの二択になります。

もしも、再転職するのであれば、「試用期間」にすべきです。試用期間は企業により定義や期間が異なりますが、企業側の「採用お試めし期間」だと思って構いません。

それは僕たちにとっても同じであって、「これから仕事をする場所としてその企業が相応しいか」という目で見て判断します。企業側も面接での評価に基づき、実際の職務に就かせて評価しています。

中途半端に一年後に退職するくらいならば、それよりも短く設定された試用期間内に退職してしまう方が双方にとってダメージが小さくて済みます。

再転職は可能ですが、再転職を選ぶ人は覚悟が必要です。また、同じことに悩んで同じことを繰り返す可能性もあります。

 

転職後の後悔を防ぐためのおすすめサイト

転職後の後悔を防ぐためには入社前にその企業で働いた経験がある人の声を聞くことです。現在では、インターネット上に口コミサイトが複数ありますので紹介します。

一つ目は、転職会議です。

jobtalk.jp

二つ目は、転職会議の類似サイトであるVorkersです。

https://www.vorkers.com/

三つ目は、同じく類似サイトであるカイシャの評判です。

en-hyouban.com

これらの口コミサイトを閲覧する際に注意すべき点があります。

これらは従業員や元従業員による口コミがベースになって成立しています。

このようなサイトへ口コミを書く人というのは、そもそも自分自身が仕事に悩んで転職を検討している人や実際に退職して今は別の企業などへ転職した人たちです。仕事が充実している人はこれらのサイトへアクセスすらしないため、サイトに書かれている意見というのは偏っている可能性があります。

ここに書かれていることが必ずしも真実とは言えないですし、正確さを欠くこともあります。

後悔しないための最も有効な手段は、経験者の話を聞くことです。直接、経験者から話が聞ければいいのですが、難しい場合はインターネット上のサイトを利用してみましょう。

 

まとめ

いかがでしたか。

 

今回は、転職の後悔をテーマにしましたが、このデータは裏を返せば「4人に3人は転職したことを後悔していない」と見ることができます。転職に成功したと思っていなくても、転職するほとんどの人が転職に納得しているということです。

少し安心できる結果かもしれません。

転職においては「焦らないこと」が大切です。焦って転職先を決めてもいいことはありません。また、必ず「プライオリティを持つこと」も必要です。あらかじめ「これは譲れるけど、ここだけは絶対に譲れない」と明確にしておくべきです。

転職では、時にも妥協が必要になります。

全てが希望通りの転職先を見つかるまで活動を続けることは骨が折れますし、そもそも理想通りの転職先がある保障もありません。チャンスを逃して、結局徒労に終わるだけです。