【書類選考】企業の採用担当者が"思わず会いたくなる"職務経歴書の書き方(前編)
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gonshiです。
「職務経歴書」は転職の基本です。
実際に転職活動を始めるまで職務経歴書を書いたことは勿論、中身を見たことすらない人も多いと思いますが、全く心配する必要もありません。
前編と後編に分けて、これから職務経歴書を書く人が絶対に知っておきたい書き方のポイントやコツを出来る限り噛み砕いて解説しました。分厚い転職本とは違い、無駄な部分をそぎ落とし、キャリアクエスト風にエッセンスだけを伝えるように心がけました。
参考になれば幸いです。
目次
応募書類を書くための準備をしよう
転職活動は基本的に「書類選考 ⇒ 面接(2回程度) ⇒ 内定 ⇒ 条件交渉 ⇒ 入社」の順で進んでいきます。書類選考は、転職活動の最初のステップであり、最初の関門となります。
ここを突破しない限り、次の面接へは進めません。書類選考では、企業の募集する各求人を見て、自分が相応しい人材であることを過去の経験や実績に基づきアピールすることが基本です。その書類選考へ参加するには、応募書類の作成が必須で、まずは準備します。
転職活動で必要な応募書類は「履歴書」と「職務経歴書 」の2種類があります。研究職やクリエイティブな職種では高い専門性が要求されるため、「研究概要や過去の実績をアピールするための書類」が追加で求められることがあります。
その他の職種への応募の場合は履歴書と職務経歴書だけで応募が可能です。
応募書類を作成するための心構え
応募書類を作成するために気を付けるべきこと、その心構えとは何でしょうか。
「書類に書かれた内容こそが全てだ」と強い意識を持つことです。
例えば、面接のように“face to face”の試験では面接官との間に誤解や齟齬があっても、その場で訂正し、より詳細な説明を加えることで誤解を解くことができますが、書類選考はそうはいきません。
残酷ですが、書類に書かれた内容により評価され、次のステップである「面接」に呼ばれるか、呼ばれないかが判断されます。
応募書類の基本
履歴書編
「履歴書」は誰もが一度は書いたことがある書類だと思います。
転職であっても本質的には変わらず、アルバイトや就活の時と同じように書店や文房具店で市販されている履歴書を使い、ボールペンを使用して丁寧に書きます。履歴書を手書きで書く場合、字が汚くても全く問題ありませんが「視認できる字」で丁寧に書くことが大切です。
今は履歴書を書く時、手書きにこだわる必要はありません。特に、転職活動ではワードやエクセルで作成した電子ファイルの履歴書でも応募可能な企業が増えています。
提出が郵送であっても、PCから印刷出力したものを添付すれば問題ありません。印刷する場合、企業側から指定がなければA3サイズで印刷すると見やすくておすすめです。
まれに古臭い企業では「※手書きの履歴書」という条件を付けるところもあるので応募前に応募条件をよく確認します。
企業へ提出する時は顔写真の貼付を忘れないようにします。
職務経歴書編
本題の「職務経歴書」です。
職務経歴書を書く時、その知識やテクニックを知らなければ上手に書くことはできません。
職務経歴書にはひな形や書式はない
職務経歴書の書き方に正解はありません。
これは職務経歴書を書く上で根底にあって、より本質的な部分です。何故ならば、職務経歴書には「ひな型」や「書式」はありません。
先ほどの履歴書との大きな違いは、ひな形や書式の有無です。履歴書では、ひな形が先にあり、それに合う形で書いていきますが、職務経歴書にはひな形がなく、自由度が高い文書と言えます。
企業側へ売り込み易いように記載する内容や項目を自分自身の裁量で決めることができ、自分自身が有利になるように作成することができます。
以下のサイトを見ると、職務経歴書の具体例が幾つか掲載されています。各例を見て頂ければ、職務経歴書は人によって全く違う文書であることが理解できます。
next.rikunabi.com
職務経歴書が転職における最大のアピール書類
職務経歴書はライバルとも差別化できる転職における最大のアピール書類です。
履歴書に書かれたことは学歴、職歴、資格など応募者の概要にあたる部分で、個性はあまり表れません。同じ企業の求人に同時に応募してくるような所謂『ライバル』も似たような学歴、職歴、資格を持つ場合があります。
一方、職務経歴書に書くような経験や実績は全く同じ人はいないほど差が出やすい部分で、個性が表れます。
ライバルと差が出やすい職務経歴書の書き方を誤ったり、悪くすると企業へ自分の良さを伝えることが出来ず、チャンスを逃すかもしれません。
職務経歴書で絞り込むための書類
企業は応募書類を受け取った時点で応募者をその職種の「候補者」として見ます。
理想を言えば、「候補者」全員と面接をすることができればいいのですが、実際には面接官のスケジュール面や採用活動にかけられるコスト面などから全員を面接へ呼ぶことはできません。
従って、企業は候補者から面接へ呼ぶ人を絞り込む以外ありません。この時、企業は職務経歴書の内容を見て書類選考という形で絞り込みを行います。
実際には、職務経歴書だけで「採用」を決める訳ではなく、あくまで面接へ呼ぶ人を選ぶ判断材料に過ぎません。
職務経歴書は面接の時の資料としても利用されるため真剣に作成しなければなりませんが、無事に面接へ呼ばれれば、その役目は一旦は果たしたと考えられます。
面接となれば、対人における別の能力で勝負もできますから、職務経歴書の作成では気合を入れすぎず、要点だけを伝えるように心がけると良いと思います。
職務経歴書はPCで作成する
手書きも可能な履歴書とは異なり、職務経歴書は基本的にPCで作成します。
PCで作成する時は、ワードを使用してだいたいA4サイズで1~2枚程度になるように簡潔にまとめます。
職務経歴書に載せるべき内容や項目については後編で詳しく紹介します。
必須項目さえ押さえておけば、あとは自分が企業側へ売り込むうえで有利になるように自由に書けば問題ありません。
唯一のルール「職務経歴書=ビジネス文書」
職務経歴書は、ひな形や書式がなく自由度も高い文書であると紹介しましたが、職務経歴書にも唯一のルールがあります。
唯一のルールとは、職務経歴書は「ビジネス文書」であるということです。
企業は職務経歴書を通じて、社会人として最低限身につけておきたいビジネス文書作成能力があるかどうかを合わせて確認します。ビジネス文書という観点では、職務経歴書にはひな形や書式は存在します。
「職務経歴書 ひな形」と検索してみると参考になりそうな書式が沢山見つかると思います。自分自身に合ったものを使うのもよし、その書式を自分に合う形に改変して使用しても構いません。
職務経歴書作成のポイント
詳細は後編へ続きますが、職務経歴書では自分自身のこれまでのキャリア・職務経験の摘要や要約、自己PRを読み手に伝わるように丁寧に書きます。
企業にとっても応募者からの職務経歴書は大切な選考資料です。次のステップにあたる面接、さらに最終面接でも職務経歴書に沿って質疑応答が行われることがほとんどです。
書類選考をした人と面接をする人が必ずしも同一人物とは限りません。
面接官によっては、面接日の前日もしくは当日に、とても忙しい面接官であれば面接が始まってから応募者の職務経歴書に初めて目を通す人もいます。人が違えば、受け取り方は変わります。読み手の心情を無視して、職務経歴書だけで全てを伝えようと躍起になってはいけません。アピールのしすぎも逆効果です。
細かな点や詳細は、面接でフォローすればよく、職務経歴書は冗長にならず、要点が分かるように簡潔にまとめることがポイントです。
第二新卒など職務経歴書に書くほどのキャリアや経験が十分にない場合は自己PRや志望動機、入社後の意気込みや熱意(やりたい仕事)に重点を置いて書いていきます。
まとめ
いかがでしたか。
職務経歴書で企業が知りたいことは、応募者に「どのような経験・スキル・実績があって、採用後のメリットがどこにあるか」です。だから、企業は転職者に「これまでの職歴や経験から何に強みがあり(自己PRの部分)、採用することで自分たちの企業にどのようなメリットがあるのか」を示して欲しいのです。